第16章 遊戯(R18:国見英)
「……っ、……っ!」
も、だめ、イッちゃう。
迫りくるオーガズムに首をふるふると振って、英くんに無言の訴えをした。
──イッちゃうの?
彼が掠れた吐息だけの声で囁いてくる。そんな声で煽られたら、私、もう。
「………、っ、……?」
イク、そう身構えた瞬間だった。
突然離された震動。
遠ざけられた快感。
もう限界というところまで引かれていた花芯が、急にその刺激を奪われて切なげに痙攣する。
ありていに言えば、おあずけされたのだ。まだ果てさせてはやらないと、英くんの視線がそう語っている。
「……っ、いじ、わる」
足りなくなっていた酸素で肺を満たしながら、喘ぐようにひと言そう告げた。
しかし彼は動じない。
半月型の眦を細くして、嬉しそうな顔をするだけだ。
「それ、褒め言葉」
言いながら再度開かれる蜜口。
彼はなかに収まりきらずに溢れたそれをローターですくい、ピンク色の球体に愛液を纏わせていった。
充分に濡らされた震動が、今再びの快感で花芽を揺さぶってくる。
しかも、だ。
今度はなかにも刺激が加えられた。
英くんによって、彼の節だった中指によって、内壁をくちゅくちゅと掻き乱される。