第16章 遊戯(R18:国見英)
彼は言う。
嬉々として、笑んでみせて。
「引いた? 俺、の、本性」
「……ううん、引いてない」
「嫌いになる? きもい?」
「っそんなことないよ」
「そ、じゃあよかった」
言わされているような感覚だった。
それはまさに誘導尋問のようで、英くんは私の答えを知っていて、あえて質問してみせているようだった。
口から言葉に出して。
より鮮明に自覚させられる。
どんなあなたでも好き。
そう、宣言させられる。
「俺ずっと我慢してたんだよ」
言葉とともに脱がされていくレースショーツが爪先に引っかかって、ぱさり、木製のフローリングに落ちた。
ゆっくりと内腿に滑りこんでくる熱。
英くんの、長くてきれいな指先。
「本当は、ずっと、……絢香とこういうことしたいって思ってた」
肌が圧迫されて、両脚が開かれる。
左右に割られた脚部の奥には、ふくりと膨らんだ縦線が見えた。本来見えるはずのない自身の恥部を目の当たりにして、思わず顔を背けてしまう。
「どうしてそらすの」
「だ、って、……はずかしい」
「大丈夫、綺麗だから、見て」
ほら。
そう言いながら、やんわりではあるけれど視線を正させる英くん。
彼は手にしていたローターをそっと私自身に宛てがうと、閉じたまま蜜を漏らしているそこを、縦にゆっくりとなぞっていく。