• テキストサイズ

(R18) 行かないで青春 (HQ)

第15章 禁忌(R18:岩泉一)




「大丈夫ですか?」

「……え?」

「顔色、悪いですよ」



 心配そうな面持ちで俺を覗きこむ金田一は、その両腕一杯にカラーハチマキを抱えていた。

 今日は体育祭なのだ。

 各組ごとにクラスカラーが決められており、学年の枠を越えた色別対抗戦が繰り広げられる。

 ちなみにこれは俺と金田一が在学中の話だが、俺たちはともに五組だったため【黄連】に属する戦友だった。

 黄色連合だから、黄連。

 五組は黄色がクラスカラーである。

 また、各色連からは男女一名ずつの団長が選出され、連合ごとにテーマを決めた応援合戦をする。

 応援というより、パフォーマンス合戦といったほうが正しいだろうか。

 当時俺は団長に任命されていたため、黄色い特攻服を着てワンナイ○カーニバルを踊る羽目になった。

 ちょっと古めの曲だ。
 氣○團、とかいう奴。

 リーゼントのカツラだけは必死こいて拒否したけど、それでも死ぬほど恥ずかしかった。

 六組青連の団長はもちろんのごとく及川で、テーマがシンデレラだったことをよく覚えている。及川の王子様コスプレと、そのダンスの華やかさときたら。

 死ぬほど気色悪かった。

/ 454ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp