第14章 衝動(R18:花巻貴大)
絢香が選んだのは後者だった。
硬くなった屹立に熱視線を注いで、貴大で犯してほしい、そんなことを濡れた声で囁いてみせる。
エロい子は嫌いじゃない。
むしろ、結構好き。
それが何よりも焦がれた女なら大歓迎だ。ひどくされたい彼女と、ひどくしたい俺。需要と供給もばっちりである。
大人になればなるほどセックスの相性って大事だし、これは願ってもない幸運だ。うむ。
「……っひ、あ、すご、っ奥、」
声が途切れ途切れになるほど揺さぶられて、それでも絢香はその快感に善がっていた。
子宮口に打ちつける陰茎。
恐らく普通の子じゃ泣くだろうという激しさで抽送を繰り返しても、彼女はむしろ悦んでいる様子だった。
「っあ、ん、……貴っ、大」
「なに、絢香」
「キス、したい、っしても、いい?」
「いいよ、おいで」
正常位の状態で腰を折って、俺は彼女の寸前で停止した。触れてしまいそうな唇。律動は止めずに絢香のキスを待つ。
「……好き、っ貴大」
「俺も好、──ん、っ」
途中で塞がれた言葉。
柔らかな触感のあと、直ぐに侵入してくるねろりとした熱。
絢香のキスはまるで縋るみたいに、俺を奥深くまで求めようと舌を絡ませてくる。
否応なしに昂まる射精感。
しかしそれは彼女も同じようで、きゅうう、と締まる花壁がその限界の訪れを訴えていた。
すき、スキ、好き。
幾度となく囁いて、どちらからともなく、キスをして。
壊れてしまうんじゃないかってくらい互いを抱き締めて、俺たちは、時を同じく快感の波に攫われていった。