第9章 カレとカノジョの相対性理論 (R18:木兎光太郎)
緩急をつけてイイところを突かれれば、瞬く間に押し寄せるのは快感の波。
強制的な頂への誘引に抗おうとして、彼の首元に縋りつく。ポス。あっけなく倒れてくれた木兎さんの上半身。
三人掛けのシートに寝転がって、見つめ合う。
私に覆い被さるような形になった木兎さんは、その手を休めることなく再度口付けを落とした。
「ん、っは、ぁ……も、だめ」
「イきそう? 誰の指で?」
「……っ! えっち……!」
「んー、不合格、イカせてあげない」
ちょっと拗ねたように指を抜こうとする彼。二本の熱が抜け出ていこうとする感覚に、ぞわりと腰が疼く。
そんな私の切なげな視線を、木兎さんは、見逃してはくれなくて。
「なんちゃって、ウソ」
今度は一気に最奥まで。
甚振られる。
弄ばれて、蹂躙される。
「絢香のきもちい顔見せて?」
動きを速くした出入に内壁上部を突きあげられて、果てる花芯。
爆ぜる瞬間、思わず彼にしがみついて爪を立てると、木兎さんは好戦的な笑みをみせてこう囁いた。
「いいね、そういう痛みなら大歓迎」
言いながら、彼は自らのTシャツに手をかける。