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ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*

第5章 拉致られた私


そして現在

楽の運転する車に乗せられて拉致されてる最中。

あれから楽は何も言わずにハンドルを握ったまま。
私も何も喋ってない。


無言の空気が流れているけどイヤじゃない。

懐かしいな

あの頃と変わらない助手席、私の専用シートだった。


なんで私、楽の隣りにいるんだろう?

私を裏切った男なのに
思いだしたらなんだかムカムカとしてくる。


「ねぇ……降ろしてよ」

「あ?」

「降ろしてって言ってるの!」

「此処でか?高速道路のド真ん中でいいのかよ」

「……チッ」


いつの間に高速に乗ってたんだよ。
(思い出に浸りすぎたせいで分かってなかった)


「……何処に行くの?」

「何処に行きたい?」

「私の家」

「おまえん家か……久しぶりだよな」

「帰りたいんだよ」


なに和やかに楽は喋ってるのよ?
私の受け答えにトゲがあるのは分かってるでしょ?!



まったく、全然変わってない。
空気読めるくせに自分に都合の悪い時は読もうとしないんだから。



「なあ、……」

「あ……電話だ」



相手は美樹だ


「でないのか?」

「……でたくないかも」

「彼氏か?」

「違うよ!」

「じゃあ、でろよ」


なんで楽に命令されなきゃなんないんだよ

そう思いながらも電話に出る。
でないときっと美樹の事だから鬼着信するはず


「もしもし?」

『!!』

「どうしたの?」

『仕事受けるよね?!』


やっぱりその話か
言ってくると思ったよ。


「悩んでる」

『どうして?私はやりたいよ!』

「分かってるよ、だから悩んでるの」

『なんで?』

「相手はTRIGGERの天だから」








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