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ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*

第5章 拉致られた私


なんでお前が此処にいるんだよ
と突っ込みたいのをグッと堪えて営業スマイルを作り上げる。


「八乙女さん、どうして此処に?」
(つか、此処がどこだかわかってるの?!
一応、ライバル事務所だろ)

「おまえに会いに来た」

「え?」

「って言ったらどうするよ?(本当の事だけどな)」


一瞬ドキッとしちゃったじゃないのよ!
そのあとニヤリと笑うから、からかわれたってすぐに気付いたけど。

憎たらしい奴。


「あいにく私は用事がありませんので、失礼します」


社交辞令的にお辞儀をして横を通り過ぎようとすると腕を引っ張っられて、動けなくなる。


掴まれた腕が痛い
けど、心臓がドキドキとうるさい。

何?
私、意識しちゃってるの?


「俺は用事があるんだよ、付き合え」

「え?!ちょっ!!待ってよ!」

「待たねぇよ」

「話を聞いて!!」

「後で聞く」

「いま聞いてよ!!」
「ねぇ!!」
「耳ついてる?!」
「日本語わかる?!」


強引に私を引っ張っていく楽に体重をかけながら抵抗はしているけど、ずるずると引っ張られてしまう。


「」

「な、なによっ」

「あんまり騒いだら注目を浴びるぜ?」

「っ……!!」


周りを見ると確かにうちのスタッフが何事かと見てる。
見てるだけじゃなくて助けてほしいんだけど……


相手がTRIGGERの八乙女楽って分かっているから、何もできないんだよね。

わかるよ、私が逆の立場なら見てるだけになる。



……諦めて静かに楽に拉致されてあげるわよ。


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