ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*
第2章 TRIGGERの楽と天
「あ~……TRIGGERめっちゃ格好良かった!」
「喜んでくれて何よりだよ、美樹ちゃん」
「モモ先輩!! 今日は本当にありがとうございました」
「美樹ちゃんはいつも頑張っているから、そのご褒美だよ」
私の前を歩くモモ先輩と美樹。
ライブを観て興奮が冷めないみたいで、モモ先輩とライブの感想を言い合っていた。
モモ先輩、ありがとうございます。
美樹にとっては、TRIGGERのライブは勉強になるし、嬉しそうににこにこと笑う美樹を見ているだけで私も嬉しくなる。
「ん?……モモ先輩、出口は逆ですよ」
「こっちであってるよ」
「え?」
「楽屋はこっちだから」
「楽屋って……まさか?!」
「そ! TRIGGERのメンバーに挨拶に行くから」
「え……?!……ちょっと!! 駄目ですよ!!」
「良いライブを観せてもらったお礼はしないとね」
「やった!! 生天に逢える!!」
(何ガッツポーズしてんのよ!美樹!!)
「駄目!!」
あんな性格の捻くれた天なんかに美樹を会わせたら美樹が汚れちゃうよ!!
私の心配をよそにモモ先輩と美樹はさっさと歩いてるし。
モモ先輩は言いだしたらきかないし。
モモ先輩を止める事が出来るのはユキ先輩しかいないのに。
ユキ先輩ー!!
ヘルプミーですよ!