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【イケメン戦国】sequels<R18>

第3章 上杉謙信 謙信誕生祭~抑えきれない感情~


佐助「なおさん、こんにちは」


天井からひらりと降り立つ。


「佐助君、昨日は大丈夫だった?」


なおが心配そうに、だがどこか可笑しそうに尋ねた。


佐助「ああ、若干頭が痛い」

「あはは」


ゆっくりとなおの前に腰を下ろす。


佐助「今夜も安土に滞在して、明朝帰るんだ。その後しばらくはなおさんに会いに来られないと思って、お邪魔させてもらった」

「そっか、忙しいんだね。 わざわざ来てくれてありがとう」


お茶の用意をしながらなおが答える。


佐助「・・・  なおさん」

「ん?」


振り返ったなおに、


佐助「昨日、謙信様と何かあった?」

「へっ!!?   熱っ!」


動揺して、お茶をこぼす。


佐助「帰る君を送って行ったって聞いて」


出されたお茶に口をつけ、ふっとため息をつく。


佐助「謙信様、今日は何だかいつもと様子が違うんだ」

「へ、へぇ~  どんな風に?」

佐助「ぼーっとしてるようにも見えるし、真剣に何かを考えているようにも見えるし」

「・・・」


佐助が、じっとなおを見つめる。


佐助「実は謙信様から言われたんだ。君が住み込みで働く屋敷を教えろって」

「え・・・」

佐助「いずれ分かってしまうかもしれない。どうする?」

「・・・」


湯呑に視線を落とし、なおは暫く考える。


「誤魔化してもらったとして、もし後で事実を知ったら・・・」

佐助「その場合、謙信様がどういう行動に出るか、さっきまでは想像もつかなかったんだけど」


お茶を飲み干し、佐助が立ち上がる。


佐助「ここへ来て、何となく分かった気がする」




天井裏へ立ち去ろうとする佐助を、


「ねえ、あの・・・自分で・・・」


迷いを含めた声で呼び止める。


佐助はほんの少しだけ笑顔を浮かべ、


「もしそうするなら、夜、昨日の待ち合わせ場所まで来て。どうせ今夜も宴会だ」


音もなく立ち去って行った。
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