第4章 佐助 二人の恋心「特別ストーリー」
佐助「なおさんといると、体中が温かくなるんだ」
華奢な肩に手をかけ、体をくるりと反転させると、視線を彷徨わせるなおを見下ろす。
佐助「現代人仲間として君を支えようと・・・どんな時でも君の助けになれる位、強くなりたかった」
「う、うん・・・」
そっと見上げると、いつにも増して真剣な佐助の表情。
眩暈がする程、なおの胸が・・・
佐助「君の力になれるよう、全力で修行に励んだ。その時俺の脳内ではエンドルフィンが分泌されて」
「・・・ん?」
佐助「更に、君のとても可愛らしく健気な姿・・・この逆境に立ち向かおうとする強さに、扁桃体が興奮し、A-10神経からドーパミンが流れ・・・」
「さ、佐助君っ」
なおの手が、肩に置かれていた佐助の手を取る。
「ちょっと、言ってることはよくわからないんだけど・・・」
困ったような笑みを見せ、そっと指を絡めるように手を繋ぐ。
「でも、あの・・・。 そういう所も含めて、私は佐助君の事、いいなって思うよ」
頬を染め、そっと告げた。
佐助「なおさん・・・」
繋がれた手を引き、なおの体をすっぽりと抱き締めた。
佐助「要するに、なおさんの事が好きだって言いたかった」
腕の中のなおは温かく、触れ合う部分以上に、心でそれを強く感じる。
「ドキドキするね。それに、こうしているとあったかい」
胸をそっと離し、なおの顔を覗き込むと、
佐助「もっと温かくなろう」
顔をゆっくりと近付け、傾ける。
「佐す・・・っ」
佐助「・・・」
柔らかななおの唇に、佐助の唇が優しく触れた。
佐助「なおさん・・・」
角度を変え、何度もキスをしながら、そっとなおの髪に指を差し入れる。
佐助「好きだ」
うなじを引き寄せ、今度は深く唇を重ねる。
僅かに呼吸を乱したなおの唇が薄く開くと、すかさず佐助の舌が入り込んだ。
「んぅ・・・っ!」
口内をまさぐられ、絡む舌同士がくちゅりと音を立てる。
あまりの緊張と興奮に、目の前が段々と白く・・・
佐助「なおさんっ」
膝から崩れ落ちそうになるなおの体を、佐助が咄嗟に抱き留めた。