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【イケメン戦国】sequels<R18>

第3章 上杉謙信 謙信誕生祭~抑えきれない感情~


いくつかの荷物を抱え、なおが廊下を進む。


女中「あっ、なお様、落とされましたよ!」


すれ違った女中に拾ってもらい、礼を言うとまた歩き出す。


「・・・・・・」


考えるのは謙信の事だった。

昨晩の、あの・・・


「うぅ・・・」


思い出しただけで顔が熱くなった。





荷物を抱え直し、何度も深呼吸をしてから、



「秀吉さん、なおです」


声を掛けると襖が開かれる。


秀吉「なお、よく来たな」


優しいその表情になおも微笑み、


「信長様からのお届け物、持ってきました」

秀吉「ありがとう」


受取り、その場で簡単に目を通す。


秀吉「茶でも飲んでいけ」

「ありがとう、でもまだ用事があるから、私はこれで」

秀吉「手伝おうか?」


なおの抱える荷物を見て、秀吉が手を伸ばす。


秀吉「どこに持って行・・・・っ」

「大丈夫だよ、軽いし、すぐ終わるから」

秀吉「・・・お前」

「ん?」


目の前で固まる秀吉に、なおは首を傾げた。


秀吉「いや、なんでもない」




なおが部屋を出て行くと、そっと襖を閉める。


秀吉(・・・誰だ)


秀吉の頭の中で、たくさんの顔が浮かんでは消える。









「政宗、入っていい?」

政宗「なお、よく来たな」


部屋に通されると、風呂敷を解く。


「頼まれたところ以外も少し直しておいたから、確認してもらえるかな?」


着物を受け取ると、


政宗「お前の腕は信用してるから大丈夫だ。それより、折角来たんだ、茶でも飲んでけ。菓子もあるぞ」

「え、いいよそんな。届けに来ただけだし」


遠慮するなおの手を引き、無理やり座らせる。


政宗「一杯くらいいいだろ。付き合えよ」





政宗手作りの菓子を堪能したなおが、笑顔で部屋を後にする。


政宗「・・・昨日なおは誰と居た?」


なおが直してくれた着物を、じっと見つめたまま、暫し固まる。




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