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【黒バス】短編集-R18-

第3章 日向順平




 食事も済み、千穂が行きたいと言う雑貨屋へ行くことになった。
 俺は歩き出す千穂の手をとる。

「ん?」
「またどっか行かないように、捕まえといてやる」
「うん♪」


 千穂は嫌な顔一つせず、俺の手を握り返してくれた。
 俺はニヤケまいと表情筋に意識を集中させた。


「ここだよ~……って、あれ? 俊とリコちゃんが居ないよ?」
「は? 今度はあいつらが迷子かよ……」

 ぐるっと見渡しても二人の姿は見えない。
 どうしようかと迷っていると携帯が震えた。


――日向! ファイト!――


「どしたの?」
「えっ、あ……ぅん、伊月から。二人とも用事思い出したから帰るって」
「そっかー、じゃあ仕方ないね」
「ぉ、おぅ。店入ろうぜ」
「うん♪」

 千穂は俺の手を引いて店の中に入っていった。


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