第1章 緑間真太郎【R18】
「意外ときれいにまとめるんだな……」
いつも落ち着きのない千穂からは想像できないほどきれいにまとめられたノートに少々驚いた。
「えへへ♪ 真ちゃんに褒められた♪♪」
椅子の上でヒョコヒョコと小さく跳ねる千穂は、1つ下とは言えまだまだ幼いと思う。
跳ねる度に揺れる胸には視線を向けないように円周率を必死に思い出す。
「真ちゃん、ここわかんないの! 数字とか英語とかぐちゃぐちゃなの!!」
「おまっ……これ、意味わかってまとめてたんじゃ……?」
「え? こうした方が見やすいかな~? って書いてただけだよ? 意味なんて、私にわかる訳ないじゃん♪」
「前言撤回なのだよ……たくっ、意味もわからずここまできれいにまとめられるなんて天才を通りすぎて奇才としか言えないのだよ……」
千穂は聞きなれない言葉を変換しきれずにショート仕掛けているだろう。