第2章 火神大我【R18】
「ちょっ……、火神さん……何か変な事、考えて無いですか……?」
私が一歩後ずさり、火神さんが一歩追ってくる。
当たり前のように、私はすぐに壁際に追いやられる。
「か、火神さん…………?」
火神さんは何も言わず私の目の前に立ち塞がる。
教室に誰か入ってきても覗き込んだりしない限りは私達の姿は見つからない。
「か、火神……くん……」
「チッ……」
テツ君が呼ぶように、そう呼んでみた。
火神さんは小さく舌打ちして、また口付けてきた。
今度は優しく、触れ合うだけのキス。
「お前、無防備過ぎんだよ……。だから小金井先輩に胸揉まれたりすんだよ!」
「ご、ごめんなさい……。テツ君ぽくって言うから……」
「あー! もう! 今は俺の事だけ考えてろ!」
「んっ……」
火神さんはそう言って私の首筋にキスの雨を落とす。
啄むようにされるから、背筋がゾクゾクする。
その気が無くても、だんだんと変な気分になってしまう。
「火神さっ……んっ、こんなトコで……ダメです……、誰か来たらっ……」
「黙れっ!」