第1章 少女を変えたもの
ドオオンッ
『きゃああっ!』
わたしはその場に倒れ込んでしまった。
あまりにも揺れが大きかったからだ。
閉じていた目を開けると、そこにあるはずの家が無くなっていた。
否。
あったが、それはもはや、家の原型を留めていなかった。
『うそ·····。この下にお母さんが·····』
夢中で瓦礫を掻き分けた。
手に木の刺かささり、血も出てきたけど、痛さなんて感じなかった。
『お母さんっ!ねえ!返事して!』
手が見えた。
そして、それが微かにぴくりと動いた。
『お母さん!聞こえるっ!?』
「の···え、る····?」
良かった。
まだ息がある。
まだ間に合う。
そう思ったのに。
『ひいっ!!な····、どうし···て····』
どうして、やつらが·····。