第4章 【リヴァイ】
軽く辺りを見回した。
そして、あるところで目が止まる。
巨人がヤられていた。
最初は兵士かと思ったが、それならば、こいつを安全な場所に連れていくだろう。
奴の死体はまだ新しい。
蒸発もまだ途中だ。
そして、まさかと思い、視線を目の前のガキに戻す。
ガキの服には血が付いていた。
そして、それは今、蒸発している最中だ。
なぜ、もっと早くに気づかなかった。
「お前があれをヤったのか?」
『ただの復讐』
ただの復讐で、10代の兵士でもないガキが巨人を殺せるというのか。
信じられなかったが、こいつ以外には誰もいない。
何より、根拠はなかったが、こいつならできるだろう、そう思った。