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それが宿命〈さだめ〉なら【進撃の巨人】

第2章 壁外調査


このままじゃアニに直接話を聞くことが出来ない。
まあ、聞いたところで彼女がしたことに説明などつけられるはずがないが。

巨人化を解いたエレンがアニを覆う固体を叩く。

「アニ!なんでお前がっ!出てこいよ!出てきて話せよ!なにか····なにか訳があったんだろ!?」

『エレン、落ち着いて。話したところで何も変わらない。彼女が兵士をたくさん殺したんだ』


いや、エレンだって分かっているはず。
ただ、共に辛い訓練を乗り越えてきた仲間の裏切りを受けいられないだけ。

「ノエル!エレン!」

『リヴァイ兵長!』

「いったい何が起こっている?」

リヴァイ兵長がわたしたちのいる場所に下りてくる。

『女型の中身を捕まえたのですが····』

「それか?」

リヴァイ兵長が固体を指差す。

『ええ。女型の中身は104期兵、アニ・レオンハート。所属は憲兵団です』

「なぜ、こんなになっている?」

『分かりません。突然、光と蒸気を発生させたあと、気づいた時には彼女はもうすでにこの硬物に覆われていました』


「とりあえず、これを本部に運ぶぞ。手伝え」

『はっ!』


そして、わたしとエレンとリヴァイ兵長でそれを抱えて、本部に向かった。
その際、巨人に出くわさなかったのは奇跡に近いぐらいの不幸中の幸いと呼べるだろう。
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