第2章 壁外調査
もう一度勢いを付けて刃を振り上げる。
『これでもう庇えない!エレン!!今っ!!』
何かが光ったあと、巨人が現れる。
エレンだ。
エレンはもはや抵抗できなくなってしまった女型の首の皮を口で破る。
わたしたちの仲間を散々殺しやがった中身のやつを一目拝んでやろうと、中を覗き込んだ。
その瞬間。
それが光って、蒸気のようなものを出す。
『くっ·····』
そして、それが晴れてわたしもエレンも動けなくなった。
中にいたのは、わたしたちの同期、104期兵のアニだったからだ。
『アニ!?』
どうして、アニが!?
そして、わたしたちが驚いたのはそれだけではない。
中から出てきたアニの体は半透明の硬い水晶みたいなものに覆われていたのだ。