第2章 壁外調査
「目標加速します!」
「走れ!このまま逃げ切る!!」
だめだ、追いつかれる。
このまま逃げ切るだなんて·····。
違う。
出来るかどうかじゃない。
やるしかない。
わたしたちにはその選択しか残されていなんだ。
『っ······!』
エレンに女型巨人が手を伸ばす。
お願い、間に合って!
「撃て!!」
そう声がしたかと思うと、一斉に何かか女型巨人に撃ち込まれる。
『なっ····!』
煙が舞い上がっていて、よく見えない。
「少し進んだ所で馬を繋いだら立体起動に移れ」
リヴァイ兵長がわたしたちに指示を出す。
今の状況を把握できていないわたしたちにとって、リヴァイ兵長からの指示しか今頼れるものはない。
「おれとは一旦別行動だ。班の指揮はエルドに任せる。適切な距離であの巨人からエレンを隠せ。馬は任せたぞ」
リヴァイ兵長が馬から立体起動に移る。
その時、彼と目があった。
「いいな?」
わたしは大きく頷いた。