第1章 少女を変えたもの
落ちていた刃を手に取った。
おそらく、助けてくれた女性兵士のものだろう。
やつの目の前に立ったのにも関わらず、怖くはなかった。
わたしのなかにはもはや、怒りと復讐という名の狂気しかなかった。
ヤれる。
そう思った。
『わたしは、お前を!お前ら巨人を決して許さない!全部殺す!まずはお前からだ!お前は家族と恩人を食った!絶対に殺してやる!!』
わたしは近くの屋根に飛び乗ってやつをおびきよせた。
そしてやつの後ろの屋根に飛び移った。
『鈍いっ!お前ら巨人の弱点は首だと聞いたことがある。そこを狙えばいい。違う?』
ざくっと刃を入れて首の肉を削ぎ取った。
『早く、死ね』