第5章 花蟷螂 ※一応R指定
「なんだよそれ」
「一つは、その妖が向かった方向です。桃源郷の方角へ遠く飛び去ったことからおそらくは貴方の国の妖ではないかと。」
「それは僕には責任なくない?僕妖ハンターじゃないし。」
「もう一つの理由を言います。本当はギリギリまで伏せて置きたかったのですが。
攫われた亡者は、若い女性です。槐さんと言います。」
「!?早く言えよ!!それなら僕がそいつを追えばお前よりも早く追える!で、どんな奴だよ!?」
「だから言いたくなかったんです・・・汚い灰色の煙で生者を取り巻いて行きました。あと声を少し聞きましたが、なんかオカマっぽい感じでした」
「・・・心当たりならあるよ。でも、本当に急がなきゃヤバいかもしれない。店の事は桃タロー君にまかせて置くから、お前はとりあえず僕の店に向かって」
「ではたのみました。槐さんを無事に救出してください」
「明白了」
どうヤバいのかは白豚の声色で大体想像がつく。
とりあえず自分にできる事をしなければ。