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【鬼灯の冷徹】ダイアード災厄

第4章 一寸先も闇



中に案内されると、予想通りの大広間と、
その先に大きな机に、大きな、人。

あれが閻魔様か・・・

私の背後で扉が閉まる音がする。
スッと鬼灯様が私の前に出て、閻魔様に問いかける。


「ここには私達意外にいませんね?閻魔大王」

「大丈夫だよ鬼灯君、ちゃんと人払いをしておいたから」


あれ、意外に恐くない。
前情報として鬼灯様から聞いた「トトロっぽい」っていうのはあながち間違いじゃなさそうだ。


「では、さっそく本題に入りましょう」

「そうだね、えっと君名前なんだっけ?確かー・・・」


「その件ですが、今後の事を考慮して、あの世での呼び名を先ほど決めておきました。」


「槐、・・・です。」


「槐ちゃんね。ワシは見てのとおり閻魔大王だよ。君、現世でひどい目にあっちゃったね。事故の事、覚えてる?」

「はい、さっき、完全ではないけど思い出しました。家族で旅行へ行く途中に事故で・・・反対車線からトラックが・・・」

「嫌な事思い出させてごめんね、辛いでしょ?その後の事はどれくらい知ってる?」

「それが・・・気が付いたらここに、地獄にいました。その後鬼灯様に助けて頂いて、それで今に至ります。」


髭を撫でつけて言いにくそうに閻魔大王が口を開く。
「そっかぁ、じゃあこれから話す事はもっと辛いかもしれない。落ち着いて聞いてね。」




この後に来る言葉は、もう予想でなんとなくは判っていた。
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