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【鬼灯の冷徹】ダイアード災厄

第4章 一寸先も闇


それからしばらくして、鬼灯様に手伝ってもらい、着物を着ることができた。

男物の浴衣だけど。


閻魔大王様のいる法廷までの長い廊下を歩きながら、
地獄の仕組みやそこで働く鬼達の事や、衣食住はどうしてるか等、彼らの生活の基本をわかりやすく説明してくれた。
自分自身の学のなさに少々情けなくなりながら。



洋装はないのかと尋ねてみたけど、
獄卒の方は基本的に和装なので目立たない様にとの事。



途中、何人か獄卒の方とすれ違ったりしたけど、
「堂々としていれば怪しまれません」と事前に言われていた通りに振る舞う事でやり過ごした。


中には見慣れない顔だと首をかしげる獄卒もいたけど、
鬼灯様はさりげなく私の顔を隠しながら、
「新人です。これから閻魔大王の下での研修なので」
等とあしらってくれた。


目の前にまで近づいた大きな扉を前に、私は緊張を隠せなかった。

これから会うのって、閻魔様、だよね?
悪い事したり嘘ついたら、舌を引っこ抜かれるって、本当なのかな・・・


これまでの生活では極悪、程ではないけど
両親に黙って外泊したり、人に嘘ついたり、
ささやか(多分)だけど罪は罪になるよね
 

私、生者だけど舌抜かれちゃうんだろうか?

こうなるなら生前(まだ生きてるけど)もっと善い行いをして置けば良かったよ・・・
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