• テキストサイズ

[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第13章 テニスコートの出会い/安室


「じゃあ、サーブはさくらさんからどうぞ。レディーファーストということで。」
「あ、それはどうも…」

安室さん、ジュニアチャンピオンだったんでしょ?さくら先輩と試合したらいい勝負になると思うんだけど!という園子ちゃんの提案に、私の後輩がノリノリで乗っかり安室さん対私の3セットマッチがセッティングされてしまった。
当の本人達の意志はまるっと無視されて。



「まともに試合するの本当に久しぶりなんで、手加減してください、ね!」

数回のラリーの後、肩ならしのつもりで打ったスマッシュはコートのラインギリギリに入った。ワッとギャラリーが沸く。

「僕の方が手加減して欲しいくらいですけど!」



しかしスムーズに点が取れたのはその1球だけで、その後は気の抜けないラリーが続く。
お互いに派手な技は出さないものの、ミスのないプレーが続く。

「すご、どっちも全然球落とさない…」

1ポイント取るのにも数分かかる始末で、途切れないラリーにどんどん人が集まってくる。
気付くと、周りのコートは皆打ち合いを止めていた。

「なになに、プロがやってんの?」
「いや、両方一般人らしいよ。」
「マジ!?レベル高っ…」



お互いに一歩も譲らず、2セットずつを取ったところで異変は起きた。

安室さんが打ったスマッシュを返そうとラケットを伸ばす。
しかし球が当たる瞬間、違和感があってラケットが弾け飛んだ。
驚いてラケットを握っていた右手を見つめる。



「大丈夫ですか!?」
「先輩!?どうしたんすか?」

ネットの向こうから安室さんが、ギャラリーからは後輩が駆け寄ってくる。
/ 239ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp