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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第11章 小さな友人/コナン


「いやでも、そこまでしてもらうわけには…」

やんわりと遠慮したのだが、当のコナンくんは送ってもらう気満々らしい。ありがとう昴さん、と笑顔で応じている。

「僕は構いませんよ。では、先に車のエンジンかけておきますね。」

そう言って昴さんは先に玄関を出て行った。

「あ、もし読みたい本があったら借りて行ってもいいよ!僕、新一兄ちゃんに言っておくから!」

コナンくんもその後を追って出て行く。
1人残された私はしばし本棚と睨めっこをした後、数冊を手に取って玄関へ向かった。




◻︎



「あ、そこのマンションです。ありがとうございます。」

エントランスの前に車は停まる。
昴さんは医師である私の職業に興味を持ったらしく、車内で会話が途切れることはなかった。もっとも、会話の内容は”人間は意外と死なない”というなんとも妙なものであったが。


「今日は突然お邪魔してすみませんでした。新一さんにもよろしくお伝え下さい。」
近々借りた本をお返しに行きますので、と告げて車のドアを閉めた。

離れていく車に軽く頭を下げて、踵を返す。
今度コナンくんに頼んで優作さんのサインもらわなきゃ、と心に決めて。




◻︎





「さくらさん…でしたっけ、彼女のマンションの駐車場見ましたか?」
「うん、ポルシェ356A…ジンの車だね。」
「あのマンションは部屋数も多いですし、彼女目的でここを訪れているとは考えにくいですが…。」
「注意するに越したことはないよね。ま、奴らの仲間ならわざわざ家を教えるようなことはしないんだろうけど。」




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