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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第45章 再会/H様へ


「あ、ごめんそろそろ行かないと。」
思った以上に話し込んでしまっていたらしい。腕時計はフライトの時間が迫ってきていることを告げていた。
腰を浮かせてじゃあねと手を振ろうとした私に、1つの封筒が差し出される。
「これ、本当は引っ越した直後に渡したかったんだけどあなた新しい住所も教えてくれないから。」
やや厚みを持ったA4サイズのその封筒には拙い文字でさくらさんへと綴られていた。
「ありがとう、みんなにもよろしく伝えて。今度はゆっくり遊びに行くから。」
「ええ。待ってるわ。」
「後で新しい連絡先教えてくれよ。俺のは変わってねーからさ。」
「うん、向こう着いたらメールするね。」

私の乗る便の搭乗手続きが始まったと放送が流れている。
2人とそれぞれ握手をして、搭乗カウンターへ足を向けた。
が、数歩歩いたところでくるりと振り返る。不思議そうな顔をする2人ににっこりと笑うとすうと息を吸い込んだ。

「2人とも、その制服よく似合ってるよ!」
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