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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第25章 太陽の欠片盗難事件/キッド


「山門さん、キッドから太陽の欠片を取り返したのはあなただと噂になっていますが本当ですか!?」
「予告状の謎を解いたのもあなただと聞きましたが!」
「お話聞かせてください!」
詰めかける記者の間を早足で通り抜ける。
バタンと扉を閉めて溜息を吐いた。



「さくらさん、有名人じゃないっすかー。」
顔を上げるとニヤニヤした顔で後輩が立っている。
パシンと平手で彼の頭を叩いた。
「勘弁してよ。毎朝こうなんだから、いい加減諦めて欲しいわ。」

あれからほぼ毎朝、記者からの質問攻めにあっている。
最初こそテレビ局や新聞社もいたのだが、1週間経った今では週刊ゴシップ誌の記者ばかりだ。真面目に答えたところで面白おかしく書き立てられることは目に見えている。
ロビーに来る見物人ももうほとんどいなくなったのにねぇ、と再び溜息を吐いた。

「事務長が頭痛いって嘆いてましたよ。」
「頭痛いのは私も同じだっての。」
ロッカーの扉を開けながら、事務長に心の中でごめんなさい、と両手を合わせた。




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