第7章 [黒子のバスケ]デートなう♡★黄瀬涼太★
「涼太ってば…手、繋ぎたかっただけでしょ」
「へへ、バレちゃったスか?だってせっかくのデートだし、もっと近くに感じたいんスよ~」
「このチャラ男め!」
久しぶりに手を繋いで嬉しくて、つい意地悪な事を言う
素直になれない所は幼い頃から変わらなくて…
もちろん女の子扱いされるのも慣れてない
「チャラ男って!…ひどいっス。他の女の子には絶対こんな事しないのにぃ」
そう言ってぷぅと頬をふくらませた
そういえば高校の時、よく海常の笠松さんが言ってたっけ
『あざとい駄犬』
たまに見せる涼太のこういう表情に
あながち間違いじゃないなと
最近はなんだか納得してしまっている
「…なんか今オレの悪口言おうとしてないスか?」
「ううん、してないよ」
おっといけない、涼太はカンも鋭い方だったっけ…
「ならいいんスけど~」
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お昼もだいぶ過ぎた頃
乗り物にパレードに、朝から歩きっぱなしでそろそろ何か食べようと、いい匂いのするお店の前でメニューを眺めていた
「あぁ~お腹すいたぁ、そろそろ何か食べない??」
「そうっスね、は何食べたい?」
「う~ん…迷うなぁ…。涼太は?」
お腹がすきすぎて何から食べて良いのかわからなくなる
そんな現象が起きていた
しばらく2人でメニューの前でおろおろしていると…
「おい黄瀬!!」
突然後ろからした声
涼太と私は同時に振り返った
「うわ!青峰っちと…火神っち!」
そこに居たのはなんとも珍しい2人。
『青峰大輝』と『火神大我』
誠凛高校でバスケ部のマネージャーをやっていた私にとっては、とても新鮮な組み合わせだった…
「よぉ」
あら、何だか2人共すごい疲れてる?
「久しぶりだね火神くん、元気だった?」
「おう!も相変わらず元気そうで良かったぜ」
なんだかあの頃と変わらない感じが少しくすぐったい…
「ちょっとちょっと~、同窓会はまた今度にしてくんないっスか??」
「あぁ、わりぃな黄瀬つい懐かしくてよ」
「つぅか黄瀬とってまだ付き合ってたんかよ」
「“まだ”って、そんな言い方無いっしょ!?青峰っちと違ってオレは一途なんスから!!」