第4章 [黒子のバスケ]不器用な指先*°★緑間真太郎★
「真ちゃんパース!」
「っ!!」
シュッと音をたてて飛んだボールは、天所高くまで上がり、ゴールへと吸い込まれる様に落ちていった
相変わらず凄い…
目を奪われる。
キラキラしてるのに、どこか鋭く尖ってもいる
あの高尾も一瞬目を奪われているに違いない
それ位の才能。
常人には決して真似出来ないほどの美しさと強さ…
私が一瞬にして恋に落ちたその姿を、久しぶりに目の当たりにして、少し身震いがした
こんな凄い人が私の彼氏…?
いやいや、ホント恐れ多い。
けど絶対離れたくないし、側に居させて欲しい
──ホント大好き──
私は緑間君の自主練が終わるまで贅沢なほど近くでその姿を見つめていた
たまに高尾が私を見て、『声かけてやれば?』的なオーラを出していたけど、集中してる緑間君には邪魔でしかないと思った
外もずいぶん暗くなって、少し涼しくなってきた
「よし、今日のノルマは達成した。高尾、片付けをして帰るのだよ。」
「はいよ~」
お、終わったな。
いよいよ…憧れの人だった緑間君と2人で帰れる
途端に緊張してきたかも…
「、お前は校門で待っていてくれないか?着替えたらすぐに行く」
「はい!承知しました!」
バッと立ち上がり、乱れた制服を直すのも忘れ、私は校門へと向かった
「真ちゃ~ん、何アレ…ちょっと可愛すぎやしない?」
「ばっ、馬鹿者!お前がそれを言うな!」
「別に真ちゃんが思ってそうな事言っただけなんだけど~」
ヘラヘラと笑いながらモップがけをする高尾
「…っ、黙ってさっさと片付けるのだよ!」
「はいよーん」
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