第3章 [IDOLiSH7]運命の人は…♡★四葉環★
「そう思ってさ、前に頼んだ事あんだけど、そん時オレ、10個は絶対買ってきてって言ったのに、2個しか買ってきてくんなかった。ケンコーがどうのこうのって言ってさー」
「そうだったんだ…」
「そ、だから自分で買いに来た方がいいだろ?」
「そうだね、そうなるとやっぱ自分で買いに来ないとだね。」
気のせいか、はたまた自惚れか
私の後ろに並んでいるはずだったのに、今はもう真横に並んでいる
あーもう、心臓止まりそ…
「しかし待ちきれねー!オレ達のプリンが待ってるってのにー」
“オレ達”
多分環くんは何も意識してないんだろうけど、そのたった一言で、私は天にも登る気持ちになった
顔、熱いな…
────────────
それから無事にプリンを買う事が出来た私は、その買ったばかりの袋を、環くんへと渡した。
「はい、コレ。」
「え!?なに、くれんの?」
その嬉しそうなキラキラした笑顔には、さすがアイドルだと思わされる
「っうん…あ、あげる」
平然を装っていたのに、照れてしまった私の顔を見て、さすがの環くんも私の異変に気が付いた
「サンキュー♪けどさー、なんでわざわざ並んで買ったもんくれんの?」
「え?それは…」
そんな直球で聞かれると困る…
この気持ちはバレたくない。
ウザイって…
他の子達と同じだって思われたくないから
でも────
「あんたオレに気があんでしょ?見てればわかる。」
あ…バレた。
もう今までみたいに普通に話したり出来なくなる
私は勝手に決めつけて、その場で固まって、こんな時何を言えば良いのか分からなかった…
「なぁ、黙ってっと分かんないんだけど」
「ゴメン…。と、とりあえず、ここは人目につくから場所変えよ?」
「いいけど、意外と積極的なんだな」
そう言って環くんは少し笑った
この状況で笑うとか、さすが環くんなんですけど…
つい私は頭の中でツッコミを入れた
それから、近くにある人気のない小さな公園に向かった
公園に着くと、環くんはすぐにベンチに座って、大量に買ったプリンを食べ始める
「んー!うめぇ!やっぱ王様プリン最高!あんたも食う?」
その一連の流れに、私はポカンと立ち尽くした
「あの、環くん?さっきの話する為にここまで来たんじゃなかったっけ…?」
「ほーたっへ?」