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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第5章 臥竜


二宮を起こして、すぐに車を発進させた。
警察が着く前に家に入ってしまった。

「車、すぐに修理出しとけ」
「はい…」

そういうと、俺はすぐに風呂に入った。
とにかく汗を流したかった。
風呂に入っていると若衆が電話の子機を持ってきた。

「若頭から電話が入っています」
「ん」

湯船に浸かりながら電話に出ると、相当焦った声が聞こえた。

『組長!』
「なんだよ」
『ご無事ですかっ!?』
「無事に決まってるだろうが…電話出てんだから」
『あ…そうか…』

相葉はおっちょこちょいなところがある。
きっと銃撃を受けたって聞いて、碌に確認もしないで電話してきたんだろう。

「二宮も無事だ。車のフロントは死んだがな」
『次から防弾にします…』
「ばかやろ。いくら掛かると思ってんだ」
『組長の命より大事なもん、ないですから』
「なにいってやがんだ…」
『…全面戦争ですね…』
「その前に相手確認しろ」
『小杉に決まってます!』
「バカ…わからねえだろうが…」

相葉は頭に血が上ってるようだった。

「城島に変われ」

暫く間があって、城島が電話に出た。

『ボン、ご無事ですね』
「ああ…組のもん、暴走しないよう止めとけ」
『わかりました』

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