• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第22章 folder.6


次の日、赤坂にアポを取ると、すぐに会いたいという。

スーツを着せた二宮とボン、それから俺はすぐに四谷の喫茶店に向かった。

赤坂は今日も松本を連れていた。

ボンは短くした髪をサラリーマン風に整えてついてきた。
今日は喜多川で会合がある組長についていくって話だったのに…

昨日の俺の様子がおかしかったから、無理にスケジュールを変えた。

「櫻井さん、わざわざすいません」

赤坂は前回よりもフランクに俺たちを迎えた。

「遅くなりまして…こちらは私の部下の大野です。今日は配当金をお持ちしました」
「え?もう?」
「ええ…お買上げ頂いた商品は短期型のものでして…大野」
「はい」

ボンに持たせていたアタッシュケースから現金を封筒に入れて出した。

「すいません。本来なら銀行振込でお渡しするものなので、今回は特例ということで…」
「ああ…それでいいから…」

赤坂はボンの手から封筒をひったくると、中身を見てニヤリと笑った。

「随分増えましたね…たった一ヶ月なのに…」
「ええ…元本保証のついた商品の中では、一番リスクが少なくリターンが多いものを選びましたので…」

松本が赤坂の腕に手をかけた。

「ね。赤坂さん、僕の言った通りだったでしょう?」

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp