第22章 folder.6
どかっとジョッキをテーブルに置くと、ぎゅっと拳を膝の上に載せた。
「今から話すことは、憶測です」
「ああ…」
「だから断定はできない…」
「わかった」
二宮は陰鬱な表情をして、下を向いた。
「矢崎の叔父貴の会っていた児童養護施設の職員はまだ同じとこで働いていました…」
そこでなんでも調査する興信所に依頼して少し探りを入れてみたら、でっかいネタが出てきた。
「児童売春…」
「ええ…どこにも行くあてのない子供を使って、やってるそうです」
そのネタで脅しを掛けられるんじゃないかと更に調査していくと、矢崎の叔父貴の元に定期的に子供が売られていくというのを突き止めた。
「え…ロリコンかよ…やべえな…」
「いえ…違います。矢崎の叔父貴の趣味は…小学生の男です」
二宮は俺の顔を見ない。
以前言っていた、可愛い顔をした男は居なくなるって…
ここに繋がってくるのか…?
「は…?だって叔父貴には奥さんがいるじゃねえか…愛人だって…」
「それは…どうしてなのかわかりませんが…とにかく叔父貴は小学生の男を買い漁っているそうです…」
なんでもそのまま戻ってこなかったやつもいるとかで…
「バラされたか、売られたか…」