第22章 folder.6
次の日、二宮を呼び出した。
ボンは相葉と一緒にショバの取り立てに行ってる。
俺の部屋に二宮を入れると、暫くタバコをふかした。
「…なんでしょうか…?」
ちょっと二宮は縮み上がってる。
「あ?なんでそんなビビってんだ」
「だって翔さん怖い…」
ちらりと俺を見上げると、ぺろっと舌を出した。
「バカヤロ。犯すぞ」
「は?」
可愛い顔しやがって…
こいつは雰囲気が少しだけ涼介に似てる。
「あのな、頼みがあるんだ」
「なんでしょう」
「矢崎の叔父貴の身辺調査してくんねえか?」
「は?なんで…?」
ベッドに腰掛けながら、興信所に頼んだ簡単な調査書を二宮に放り投げた。
「は?え?調べてあるんじゃないですか…なんかあるんですか?」
数年前、ちょっとした内紛があって矢崎の叔父貴のことは調べさせてもらったことがあった。
その時は何も出なかったんだが、昨日の夜気になってその時の調査書を読み直したんだ。
「…あのな、ロシア女の売買の他に…なんかやってることありそうなんだ…」
「え?それは、組を通したシノギじゃないってことですか?」
「ああ…多分…」
定期的に、児童養護施設の職員と面会をしている。
これが一体何を意味しているのか…