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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第21章 folder.5





父さん…満足か?




「おい、二宮…は?」

次の日、ペーパーカンパニーの事務所に顔を出すと、二宮の姿だけ見えない。

「あれ…さっきまで居たのにな」

相葉がキョロキョロしてると、松本が奥の簡易キッチンから顔を出した。

「今日は組長の家に行っています。智さんから呼び出しがあったそうで」
「えっ?」

ボンからは何も聞いていなかった。

もうすぐ盃事もあることだし、なんかやることでもあるんだろうか…
今はボンも若頭になるための準備が色いろある。
だから、別段若衆の二宮を呼び出したことは不思議ではないんだが…

「ちょっと大野へ行ってくる」

そう言い置いて事務所を飛び出した。

若衆頭になるに当たって、俺にも一台車を与えられてる。
でもボンの運転手をすることが多いから、運転手は貰っていない。
自分で運転したほうが早いしね。

これについては、古参の幹部連が嫌な顔をした。
幹部なら幹部らしくふんぞり返ってろといいたいらしい。

だけど俺はボンのそばを離れるという選択肢はないし。
組長もそれでいいと言ってくれてる。

”櫻井は、将来の組長である智の右腕になるのだから、好きなようにしろ。”

そう言ってくれてた。

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