第19章 folder.3
雫が垂れ流れてた。
「感じてるじゃねえか…」
そう囁くと、ぎゅっと俺を締め付けた。
そのまま激しく突き上げると、智は快感に震えた。
「あ…もっと…ちょうだいっ…翔っ…」
「う…あ…智、ああっ…いいっ…」
智が俺を仰ぎ見た。
目が、キラキラ輝いていた。
智もまた、高ぶっているようだった。
その唇をまた貪って、甘い蜜を吸い上げた。
「あ…あ…も、翔っ…イくっ…」
「智っ…俺もっ…一緒にっ…」
頭の先から爪先まで、快感が突き抜けていった。
ぶるりぶるりと震えて智の中にありったけを放つと、ずるりと智の身体が崩れ落ちた。
「ごめん…」
智の腕を取って立ち上がらせた。
「ばか…こんなとこで…」
「悪かった…」
ポケットに入ってたハンカチで智をきれいにした。
こんなとこで事に及んでしまったのは初めてだったから、どうしていいかわからなくなった。
「ごめん…智…」
「もういいから…」
俺の手をギュッと握った。
「家…帰ろ?」
見上げた瞳は、澄んでいた。
急に罪悪感がこみ上げてきて、その細い体を抱きしめた。
「ごめん…本当にわけがわからなくなって…」
「いいよ…男なら、そういう瞬間、あるから…」