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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第14章 啼き竜


痺れるほどいい女。

もったいないね。
なにが悲しくてあんな爺さんの愛人なんかずっとやってたんだか。

…ま、あんな爺さんだったけど…

櫻井や俺のこと暫く身動きも取れなくするほどの力は持ってた。
極道ってやつも極めれば、国家権力より強いってね…

「ふん…」

通話の切れた携帯をソファに投げ出すと、ごろりと横になった。

今週末、景子に会える。

まだ一回も抱いたことはない。
あの爺さんが居たから。
だから今度こそ…

あの女を俺のものにしてしまおう。

ホントは、殺そうと思ってた。
ちょろちょろ俺のこと嗅ぎまわって。
でも、実物を見たらそんな気失せた。

景子の息子だっていう、大野智をネタにして何回かデートはしたけどさ…

「手も握らせてくれねえんだもんな…」

年取ってようが、ババアだろうが…

あの女が欲しい。

「フィリピン、一緒に行こうな。景子…」

バウン…
空中にある想像のバイクのギアを吹かす。
バイクにもたくさん乗ろう。
向こうはヘルメットなんてつけなくてもいいんだ。

風がきっと気持ちいい。

今週末…

そっか。
それまでに大野智を殺せばいい。


そしたら、景子は俺の手に入るんだ。

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