• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第12章 竜飛


次に開いたのは喜多川のファイル。

ここにはUSBとついたフォルダが入っていた。
さらに小杉組や松尾組に関する資料が突っ込んである。

最後にもう一つ…
翔のマイドキュメント。
そのまま復元してある。

手が、震えた。

フォルダを開くと、画像やメモ、幾つかのアプリ。
調査報告書みたいなもの、Wordの文章。
そして、日記…
こんなものつけてたんだ…

一旦フォルダを閉じると、どこから手を付けようか考えた。
USBがあることを思い出して、それをノートパソコンに接続した。

中を開いてみたら、そこには調査報告書のようなもの。
そしてWordの文書が幾つか。

少し背もたれに凭れて、どれから開こうか考えた。

核心に迫るのは怖い。

でも…

ここを乗り越えないと、きっと前には進めない。

翔のマイドキュメントをもう一度開く。

「あ…」

そこには”智へ”と名前のついた文書があった。

目を閉じて、高鳴る心臓を鎮める。

意を決して、その文書を開けると画面に見入る。
陽光が傾き始めた部屋で、俺は一人。

過去の翔と対峙する。

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp