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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第11章 竜に翼を得たる如し


「…ありがとよ。長年の謎が解けた」
「くそっ…」

草彅が小杉の顔を蹴りあげた。

「草彅、その辺にしといてやれや」
「総長…」
「大したことじゃねえ」

懐からタバコを取り出すと火を点けた。

「なあ。小杉よ…続き聞かせて貰おうか」
「ちっ…」

小杉は黙ったまま目を閉じた。
それからなにも語ろうとしなかった。
タバコの灰が床に落ちる。

「口がなくなったのかてめえは…」

それでもなにも喋らない。
俺はタバコの火を、小杉のまぶたに押し付けた。

「うあああああああっ…」

ロープで縛られた身体で床をゴロゴロ転がる。
小杉の前にぶっ刺していたナイフで、小杉の身体が切れて血が噴き出してきた。

「いてぇよぉ…いてえ…」
「お前に接触してきた経産省の役人の名前は」
「知らねえっ…」
「大野と松尾が抗争するよう仕向けてきたのは誰だ」
「知らねえっ…」
「そうか」

相葉と松本を振り返った。

「ペンチで爪はがせや」
「はい」
「草彅、身体押さえてろや」
「はい」
「俺はションベンしてくるからよ」

立ちあがって二宮の腕を掴んで外に出た。
車のドアを開けると、後部座席に二宮を放り投げた。

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