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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第11章 竜に翼を得たる如し


「おい、口はきけるようにしとけよ?」

ドカっと蹴りあげて松本はこっちをみた。

「わかってます」

そういうとまた無表情に戻って、小杉を蹴り始めた。

「草彅」
「はい」
「あれは用意してあるな?」
「はい…まあ、色々」
「ん…じゃ、タバコ一本吸ったらいくか…」
「はい。用意します」

草彅は六畳間に入っていって、押し入れを開けている。
相葉と二宮は小杉をただ見ている。

「総長…」

草彅がダンボールを持ってきた。
中身を確認すると、頷いた。

タバコに火を点けると、深く吸って吐き出した。

「運命の分かれ道かぁ…」

ここでなにも分からなかったら、また一から調べなおしだ…
公安の成田ってやつを探しださなきゃならないが…
あいつらを捉えられるとは思えなかった。

「時間が掛かるなあ…」

タバコをフィルターの根本まで吸うと、灰皿に押し付けた。
立ち上がると六畳間に入った。

「もういいぞ」

声をかけると無心に小杉を痛めつけていた松本が顔を上げた。

「もういいから」
「はい…」

草彅が小杉の横にダンボールを置いた。
小杉の前に座り込むと、ダンボールの中から写真を取り出した。

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