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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第11章 竜に翼を得たる如し


和也がシャワーから上がってきたら、草彅と連絡をとった。

『総長…どうしたんです?こんな時間に』
「情報が入った。大野に来られるか?」
『わかりました。松本は?』
「…いや、草彅だけでいい」
『…じゃあ、今から出ます』
「頼む」

和也はバスローブのまま、俺を見ている。

「…小杉のこと、草彅と3人で進める」
「わかりました」
「準備、どこまで出来てる?」
「死体を処分する手はずは整いました」
「じゃあ、バラす場所は草彅のヤサでいいな…」
「小杉が一人になる時間がありません」
「え?」
「なにか…ガードが硬いです…」
「…いいぜ…」
「え?」
「ガラ手に入れるのに何人かバラしても」
「…わかりました」

手を見ていると和也がベッド際に座る俺の前に座った。

「智…」
「和也、これから何が起こっても…」
「うん…ついていく。一人にしないから…」
「頼むな…おまえだけ…」

おまえの前でだけ…俺は…

「わかってる…ありがとう…智…」

微笑んで俺の頬を撫でてくれる。
ここまで、愛されて…
ごめんな…好きになることしかできなくて…

結局俺は…一人で立つこともできねえ、弱い人間なんだ

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