• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第8章 竜鳴


「詳しいことは城島と加藤から聞いてくれ。後は全部お前に任せるからな」
「わかりました。加藤、よろしくな」
「こちらこそ…あまり極道してないんですが…俺たち…」
「俺たち?」
「あと、3人います。追ってご紹介しますから…」
「わかった。覚えておく」

加藤に手を振ると、礼をして部屋を出て行った。

「加藤はなにして稼いでるんですか?」
「インサイダー取引とか…いろいろ」
「へえ…インテリヤクザだ…」
「まあな…でもあいつら極道にして極道にあらずだから…あんまり厳しいこと言ってやるなよ?」
「わかりました…」

奥の襖が開いて、草彅が出てきた。

「おお…似合う…」
「やめてくださいよ…親父…」
「いや…そういうの着てるとこみたことなかったからよ…」
「大野の客分になってからは、正装することはありませんでしたからね…」

草彅は鍛えられた身体に、見事に紋付袴を着こなしていた。
ちょっと色は白いが、堂々たる姿だった。

「お次、総長どうぞ」
「ああ…」

立ち上がると、ジャケットを脱ぎながら座敷に入った。

「ボン…最後のお勤めさせていただきます…」

城島が畳に手をついて頭を下げた。
義足が痛そうで…

「足、崩せや…」

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp