• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第7章 レクイエム


「やだぁっ…」

長部屋の中から争う音が聞こえる。
俺の運転手をする予定の松本が、俺がいつまで経っても来ないから様子を見に来た。

「若頭…」

人差し指を口に当てた。
松本はそのまま黙りこむ。

「やめろって言ってんだろうがあっ…」
「じゃあ、バラしてやろうか…大野組だけじゃない喜多川までぜーんぶバラしてやろうか…組長と若頭がデキてますって」
「ふざけんじゃねえ!どこに証拠があんだよ!」
「ふーん…これでも?」

部屋の音が消えた。

「そうそう…おとなしくしてりゃ痛くしないからよ…」
「ふざけんじゃねえぞてめえ…」
「俺はあんたを抱ければいいんだ…あんた思ってどんだけシコったか…」
「勝手にシコってろよ…」
「たまらねえな…組長…」

俺は立ちあがってドアを開けた。
そのままソファで組長を押し倒している樺島の襟首を掴んだ。

「よお。何してくれてんだ?樺島」
「若頭っ…」
「組長…」
「翔っ…」

樺島を松本に渡して、俺は組長を抱きしめた。
ぎゅっと抱きしめると、身体が小さく震えているのがわかった。

「松本…そいつ、トランクに詰めとけ」
「はい…」

ドアの入り口に相葉と二宮が立っていた。

「お前らに任せる」
「はい」

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp