第5章 密会
吐息まじりの一松くんの声が、わたしを次第に変な気持ちにしていく。
「ん……っ、ん」
声を押し殺しながら、一松くんの背中に回した手で、彼の学ランをぎゅっと握りしめる。
一松くんは、いい香りがした。
カラ松くんのマリン系の香水の香りとはちがう、なんだか優しくて安心する香り……
ふと顔をあげると、一松くんの左耳につけられたピアスに目がいった。
紫色のきらきらとした小さなピアス。
それは、1年生のとき、一松くんがピアスホールを開けたときに、ちょうど彼の誕生日だったこともあり、わたしがプレゼントしたものだ。
あまり気にしたことなかったけど、大事につけてくれてたんだ……
一松「……こっち見て」
言われて一松くんの目を見ると、同時に唇を塞がれた。
熱い、キス。
激しい、愛撫。
わたしは、その熱に耐えきれず、一松くんにしがみつく。
「んあッ……あ、い、いちまつくんッ……」
一松「……それ、反則。まじで可愛い」
「うッ…あ……やっ…」
スカートの裾を持ち上げるように、一松くんの手が、太ももを撫でながら、ショーツのほうへと移動していく。
一松「……もう濡れてんだけど。俺に触られて興奮したの?」
「……っ」
わたしは、首を横に振って、必死に否定する。
一松「…ふうん。でも、身体は正直だね」
「ひうッ…!」
一松くんの口が、わたしの胸の突起をぱくりと咥えた。
その瞬間、面白いくらいに反り返る身体。
「やッ……やだあッ」
ちゅぱちゅぱと音をたてて吸われて、身体がびくんびくんと痙攣を繰り返す。
……なんなの。
なんで、わたし、カラ松くんじゃない人に触られて、こんなに感じてるの?