第9章 みんなの王子様
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カラ松「ここが……の部屋か」
わたしの部屋をぐるりと見回して、カラ松くんは呟いた。
「狭いし何もないけど……ゆっくりしてって」
カラ松「ああ。ありがとう」
わたしの部屋は、椅子や座布団の類いがひとつもない。テーブルもない。
座れる場所は、ベッドの上だけだ。
わたしとカラ松くんは、ベッドのふちに並んで腰をおろし、隣同士で話をした。
カラ松「この部屋、の香りがするな」
「そうかな……」
カラ松「、もっと近くに行ってもいいか?」
うなずくと、カラ松くんは、わたしの腰に手を回し、距離をつめた。
ぴたりと密着する身体に、胸がとくんと高鳴った。
「…っ、なんか不思議な感じがする。わたしの部屋にカラ松くんがいるの」
カラ松「そうだな。初めてだもんな…」
「うん。それに、未だに信じられないんだよ……カラ松くんがわたしの彼氏だってこと」
カラ松「俺だって、夢みたいだよ。と恋人になれるなんて」
そう言って、カラ松くんは、わたしの耳にキスをした。
そして、何も言わずに、今度は唇を重ねた。
「ん……」
しっとりと唇を重ね合わせ、一旦離してから、今度は激しい口づけをする。
舌と舌を絡ませて、お互いの手をにぎりしめて。
「ん…はッ…ん」
カラ松「…もっと口あけて」
「ん…っう……あ」
口をひらいて、キスに応える。
と、カラ松くんの手が、制服の上からわたしの胸を包み込んだ。
そのまま、撫で回すように揉み上げられて、下腹部がきゅんと疼いた。