第4章 嫌がらせ
カラ松「……1番に好き、ってことは、2番がいるってことか?」
「え……?」
カラ松くんの言葉に、わたしは目を見張る。
そんな……
そんなつもりで言ったんじゃないのに……
カラ松「は何もわかってない!!」
カラ松くんは、わたしからバッと身体を離し、大声で叫んだ。
初めて聞く、カラ松くんの大きな声。
初めて見る、カラ松くんの泣きそうな顔。
恐怖とか不安とか驚きとか、いろんな感情がわきおこり、言葉を発することができない。
カラ松「俺は……!が1番とかじゃない!しかいないんだ! この世界でたった一人、だけが好きなんだ。以外はどうでもいいし、さえ傍にいてくれればそれで幸せなんだ…!」
「……っからまつ、くん……」
どうすればいいのか分からない。
普段は温厚で優しいカラ松くんが……人が変わったみたいに必死に叫んでいる。
カラ松「俺の世界には、以外誰もいないのに……の世界には……俺以外の人間がいるのか?」
わたしは、ふるふると首を横に振った。
それだけで、精一杯だった。
「わ……わたしも……カラ松くんのことしか見てないから……」
カラ松くんの狼のような瞳に向かって、必死に言葉を紡ぐ。
「カラ松くんが好き……カラ松くんだけが好き……」
カラ松「本当に……?」
「うん……もちろん」
そう答えた瞬間、カラ松くんは、わたしに抱きつくようにしてそのままベッドになだれこんだ。
そして、唇と唇を重ね合わせ、噛み付くようなキス。