第4章 嫌がらせ
そうして、カラ松くんに連れてこられたのは、第2保健室だった。
本来は、保健室のベッドが満員になったときに使う部屋で、教室には、ベッドが4つと流し場しかない。
確かに、ここなら誰も来ないだろう。
「ふ〜っ、いい穴場だね、ここ」
ベッドに腰をおろして、息をつく。
カラ松「しばらくは、屋上じゃなくてここで食べないか?」
「うん、そうしよう」
わたしは、うなずいて、お弁当箱を取り出す。
なんだか、カラ松くんと話していたら、少しだけ元気になった気がする。
その証拠にお腹がすいてきた。
「お腹ぺこぺこだよ〜。早く食べよう」
カラ松くんの前に、カラ松くんの分のお弁当箱を置く。
「今日のはね、自信作だよ。もう不味いなんて言わせないから――えっ?」
突然、カラ松くんに抱きしめられた。
カラ松くんは、無言で、わたしの身体を抱きしめている。背中に指が食い込むくらい、強い力で。
「カラ松くん……? どうしたの?」
ちょっと心配になって、カラ松くんの背中をとんとんと優しく叩く。
子供をあやすように。
すると。
カラ松「……、俺のこと、好き?」
「えっ……?」
どうしてそんなこと訊くの…?
好きに決まってるのに……
どうして、そんな今にも泣き出しそうな声で……
カラ松「俺のこと……好きか、?」
「好きだよ…? 好きに決まってるじゃん」
カラ松「俺……本当にが好きなんだ。がいないと生きていけないくらい……本当の本当にを愛してるし、が必要なんだ」
「……カラ松くん……」
そんなことを想ってくれていたなんて。
嬉しすぎて、死んじゃいそう。
「わたしだって、同じだよ…? カラ松くんがいないとダメだし、カラ松くんが1番に好き」
だから、わたしも、自分の素直な気持ちを伝えた。
しかし――