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【おそ松さんR18】君の瞳にうつる色

第2章 カラ松くんとわたし




「じゃ、じゃあさ、あまり見ないでくれる…? 恥ずかしいから…」

一松「……」


そうお願いしても、一松くんは、そんなのお構いなし。

全然目をそらしてくれない。

思わず泣きそうになった、そのとき。


一松「あのさ……ここ」


そう言って、一松くんは、自分の首もとを人差し指で突ついた。

その口角が、にやりと上がる。


「ここ……?」

一松「ついてるよ」

「えっ……!?」


あわてて、自分の首もとに手をやる。


……何がついているのか分かってしまった。

そういえば、さっき、カラ松くんにつけられたんだ! キスマーク!


「うっ、うそ……!」

一松「……」


見ると、一松くんは、わたしから目をそらし、2つ目のパンの袋を開けにかかっていた。

まだ食べるのか……そんなに食べてよく太らないな……

って、そうじゃなくて!


どうしよう、これ……


とりあえず、ブラウスのボタンを上まで全部しめる。

手鏡で確認すると、なんとかキスマークは隠れていた。

ああ、焦った……


「教えてくれてありがとね、一松くん…」

一松「……べつにいいよ」


わたしがお礼を言うと、一松くんは、ぶっきらぼうにそう言った。


そのとき。

ぐいっと誰かに肩を組まれた。


「……!?」

???「一松が何を教えてくれたってー?」


見れば、学ランの下に赤いパーカーを着た男の子――おそ松くんが、わたしの肩に腕を回していた。


「ちょっ……近い!」

おそ松「なになにー、照れてんの、ちゃん?」

「ちがうからっ」


にやにやと悪戯っぽく笑うおそ松くんを引きはがし、乱れたブレザーをなおす。



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