第34章 無題
連れていかないで
攫っていかないで
神様なんて知らない
仏様なんて要らない
いつもいつも大事な時には目を逸らして
いつもいつも大切なものを踏み潰して
それでも素知らぬ顔で世界は回る
姉さんを 私を 置いてけぼりにして
何事もなかったかのように世界は回るから
そんな世界も
そんな世界を創っただなんて謳われる者も
みんなみんな大嫌いだ
「っぅぁ、あ…ッ」
それでも、もし本当に神様なんてものがいるのなら
仏様なんてものが見守っていてくれるのなら
もう一度 信じてみてもいい
今までの私が悪かったからと懺悔だってしてもいい
毎日だって誓い続けるから
だから お願い
お願いです
聞こえないふりをしないで
見えてないふりをしないで
どうか どうか
もう二度と
私の大切なひとを奪わないで
「ああぁあぁあ"あ…ッ!!!」
それができないのなら
ぜんぶ 呪ってやる