第13章 それを返せ!
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店主「まいどー」
店主さんにそう言われながら、上機嫌で和菓子屋さんから出てきた沖田さん。
手には、金平糖が入った紙袋が1つ、2つ…
4つもっ!??
『っ沖田さん、買いすぎです!』
沖田「だって、美味しいんだもん。」
『でも、あまり食べると、お腹を壊しますよ』
沖田「大丈夫だよ。僕ってそのぐらいで死ぬほど、柔な人間じゃないし。」
そう言いながら沖田さんは、金平糖が入った紙袋を開け、金平糖を1つ、口に放り込んだ。
沖田「ゲホッ」
『っ沖田さんっ!?』
金平糖が口に入った瞬間、沖田さんは咽(む)せた。
私は驚いて、しゃがみ込む沖田さんに急いで近寄り、背中を軽く叩いた。
数秒後、沖田さんの咳は止んだ。
『あの、大丈夫ですか?沖田さん…』
沖田「っ、うん…大丈夫だよ」
まだ苦しいのか、苦笑いをした。
『口の中に放り込んじゃだめですよ、そんな小さい物は…。』
沖田「あははっ、そうだね。…どうやら、僕は将来…お腹を壊して死ぬより、金平糖で咽せて死にそうだね?」
『ぷっ…』
沖田「あ、何で笑うの?」
『だって、本当にそうなったら、って考えると…面白くって…!』
沖田さんの言葉に、私は吹き出してしまった。
面白いのとは裏腹に、
本当にそうなったらどうしよう…と、少し心配になる。